こんにちは。イースケイプ坂戸店の千葉です。
2022年8月27日20:00、水草レイアウトファンの祭典「世界水草レイアウトコンテスト2022(IAPLC2022)」の順位発表がありました。
私が応募した作品がこちら。
タイトル:風の便り
順位:340位
こだわりポイント:中央左側の流木の下に空間を設け、上下2段構造にしてみました。
上位作品のランキング発表はADAの公式YouTubeで残されていますので皆様もぜひご覧ください。
すべての順位はこちらのページより確認できますのでご覧ください。
せっかくなので出品水槽の制作過程をご紹介します。
水槽制作時に写真をとっておくと見返して次作に活かせますのでおすすめですよ。
作品づくりの始動は2021年10月から。
まずは底床づくりからスタートです。
今回は底面式フィルターを使用するので背面には目詰りしにくいようリングろ材を詰めた底上げ材を使用します。
これを使うとソイルの量が節約できるので愛用しています。
底上げ材を盛りすぎるとソイルが雪崩を起こしやすくなりますので、水槽の高さの3/1くらいまでを目安に底上げ材を入れると作業しやすいです。
奥行き感を演出するには、背面に高さを出す必要があるのでどうしてもソイルの使用量が増えてしまうのですが底上げ材を使うことで「ソイルの節約」「高さの演出」の2つを同時に行うことができます。
次は骨格となる流木を配置していきます。
「面白い構図にしたい!」+「流木の上に水草をたんまりと茂らせたい!」という思いからレイアウトをスタートしました。
ADAホーンウッドXLサイズ3本(赤丸)、安心水草の特選流木1本(青丸)を骨格に使用しました。
流木の流線を意識しつつ水草の植栽スペースも考える、、、
今回は流木で骨格を作るので、流木の配置が構図決めの肝。
骨格を作る構図を組む作業は頭がいっぱいいっぱいになりますが、私はこの作業をしている時間がたまらなく好きです。
背面の黄色いマスキングテープはソイルを盛る高さと中心線の目安です。
目安線があると構図組のときに手助けをしてくれるのでおすすめ!
骨格が決まったらソイルを入れていきます。
今回はJUNマスターソイルネクスト スーパーパウダー8Lを7袋ほど使用しました。
ソイルが崩れないよう「土留め用のウールマットなどを流木の間に入れる」「石を隙間に詰めてソイル漏れを防ぐ」などの地味で慎重な作業が続きます。
今回は流木で浮島を作りたいと考えていたので、背面のガラスにシリコンで流木を固定することにしました。
ソイルを敷き終わると流木で作った骨格がよりはっきり見えてきますね。
すでに背面の流木はシリコンでガラスに固定しています(画像無し。すいません!)。
この時は水を張ったときにシリコンが剥がれないかドキドキでした。
構図が決まったら次は水草を植えていきます。
ソイルの傾斜を維持するため
・前景草→植栽後ミスト式で管理
・中景、後景草→注水直前に植栽
このように植えるタイミングをずらしました。
ミスト式とは水槽を温室のようにして水を張らずに管理する方法です。
ミスト式のメリットは初期の藻類問題、傾斜崩れが発生しにくいという点です。
ミスト式は上部が乾燥しやすいのでそこは注意しましょう!
※ミスト式で水草水槽を立ち上げる方法はこちらの記事で詳しく解説しています。
前景草には「ADA BIOみずくさの森 ショートヘアーグラス」「コブラグラス」を混ぜながら植栽。
中央の流木と流木の間の道にはスタウロギネ レペンスを、浮島スペースにはニューラージパールグラスを植栽しました。
ここでニューラージパールグラスを垂れ下げて雰囲気を演出する狙いです。
ここまで植えたところでミスト式管理を始めました。
ある程度根を張ったら注水し中景、後景草を植えていきます。
ミスト育成から約1ヶ月、水を入れていきます。
ホームセンターなどで販売されている散水ノズルなどがあると便利です。
「ジョロ」「シャワー」などで注水するとソイルが崩れづらいです。
無事、レイアウトが崩れること無く注水できました!
注水が終えたら後景の水草を植栽(注水前に植えてもよいです)。
隣り合う水草は形・色味が異なるものを配置するとコントラストが生まれ映えるレイアウトになります。
何箇所か微調整して植え替えた水草もありますが成長は順調に進みました。
しかし、この後、藻類対策に苦労しました。
設置の場所が西日の入る場所だったためアオミドロが大量発生してしまいました。
2月くらいからヤマトヌマエビの追加、換水を行いましたが、管理期間中ずっと藻類対策に追われることになりました。
ここが今回の反省ポイントです。。
魚は群れを作りやすい+中層域を泳ぐという点からレッドファントムテトラ ルブラを選びました。
魚たちの色を仕上げるため1月頃より育成し、しっかり色が出てから5月の撮影を迎えました。
5月のGW明けの撮影当日。
月刊アクアライフでお馴染みのMPJ社所属石渡カメラマンに撮って頂きました。
当日は写真撮影に集中です。
水の濁りは禁物なので水草のトリミング、コケ取りなどは前日に済ませておきましょう。
撮影は魚たちとの戦い!
良い群れが撮影できるまで粘り合いが続きます。
改めて出来上がった写真がこちら。
もとの水景より広がりを感じさせます。
今までコンテストの写真は自分で撮影していましたから、プロのカメラマンさんの腕に感動しました!
IAPLC2023はこの経験をバネに更にいい作品を作っていきます!
石渡さんの腕を借り、先輩からはコンテストの様々なアドバイスを頂き、そしてお客様からは温かい応援のコメントをたくさん頂きました。
様々な方々に支えられながら頑張れたコンテストでした。
この感謝を皆様へ還元できるよう、アクアリウムの知識を更に深め、信頼できるアクアスタッフを目指していきます!
皆様今後とも変わらず応援どうぞよろしくお願いいたします!
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